建築は、どこまで空に近づけるか
昨今、建築技術が進み世界中の都市で高さを競うようにビルが計画されています。ニューヨークの摩天楼の歴史は、100年前から続いています。
ブロードウェイと5番街の交差する角地に建つフラットアイアンビルは、1903年に建てられ、今もなお巨大な壁のように建っています。その先端部分は、わずか1.8mしかありません。
1930年に世界一の高さのビルになったのは、高さ278mのクライスラービルです。
しかし、その一年後の1931年に高さ381mのエンパイアステートビルが建てられ、旧ワールドトレードセンターが建てられるまでの40年間は世界最高のビルでした。このビルは、わずか13.5ヶ月の工期で建てられたそうです。
旧ワールドトレードセンタービルは、高さ410mでしたが、911テロ事件のあと更に高い541mの高さのワールドトレードセンターとして生まれ変わりました。
ワールドトレードセンターは、このワン・ワールドトレードセンターの他に3棟計画されていてノーマン・フォスターがタワー2を、リチャードロジャースがタワー3を、日本の建築家槇文彦さんがタワー4を担当しました。槇さんの4ワールドトレードセンターは、ガラスよりも反射率の高い鏡のようなファサードで、まるで空に溶け込んでいるようでした。
もともとワールドトレードセンターがあった場所は、現在は記念碑となっていて、事件の犠牲になった方たちの名前が刻まれています。
誕生日の人のところには、今でも白いバラが添えられています。
その他にも高層マンションがいくつも計画されていて、現時点ではラファエルヴィニオリ設計のマンションが高さ426mと世界一のマンションですが、今後もその記録は塗り替えられていく予定となっています。