ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは
経済産業省によるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の定義では「建築物における一次エネルギー消費量を、建築物・設備の省エネ性能の向上、エネルギーの面的利用、オンサイトでの再生可能エネルギーの活用等により削減し、年間での一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロ又は概ねゼロとなる建築物」となっています。
それでは、イメージが湧かないと思いますので、ZEHに不可欠な3要素で説明します。
まず住宅の断熱性能・気密性能を高めることで、損失するエネルギーを極力減らし、省エネ設備によって使うエネルギーそのものを極力減らし、それでもかかってしまう分のエネルギーを自ら創ることでネットでゼロにするという考えです。
ゼロエネ住宅の建設には省エネや創エネ(太陽光発電などによってエネルギーを創ること)のための設備が必要です。当然その分の費用が建設費用にプラスされるため「本当に元が取れるのだろうか」と不安に思う方も多いでしょう。
実際に普通の住宅とゼロエネ住宅では、どれくらい光熱費に差が出るのでしょうか。国土交通省が参考資料を公表しているので、簡単に比較してみましょう。
年間ランニングコスト比較表
139平方mの一般家庭で年間コストを試算
【コスト比較】 | 家電等 | 給湯 | 冷暖房 | 合計 |
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一般的な新築住宅 | 87,000円 | 96,000円 | 88,000円 | 271,000円 |
次世代省エネ住宅 | 87,000円 | 96,000円 | 56,000円 | 239,000円 |
省エネ25%UP(エコキュート) | 79,000円 | 17,000円 | 40,000円 | 136,000円 |
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス) | – | – | – | -9,000円 |
光熱費ゼロなので、一般的な新築住宅と比較すると、10年間で280万円の差になります。しかも今なら一戸あたり70万円の補助金がもらえます。
住宅ローンの金利が安い時代だからこそ、初期費用をかけてでもランニングコストを押さえるほうがお得であるといえると思います。
家を建てるということは、家族との幸せな暮らしを手に入れるということです。その先何十年と生活する空間を満足なものにするか、そうでないものとなるかは、快適で健康的な家となるかどうかも大きな要因となります。どうせ快適な暮らしを手に入れるなら、断熱性能、気密性能を高め、一次エネルギー消費量の少ない(燃費性能の良い)家を建てることをオススメしています。