見積書の金額が予算オーバー

というのは、よくある話です。逆に見積り金額が初めから予算内に納まったということは、あまり聴いたことがありません。

初めの見積書を基にその後の作業として、初めの見積り金額とご自身のご予算との金額の開きをどのように合わせるのか。その方法をお伝えします。

初めの見積りは、お施主様の希望をできるだけ盛り込んだ設計図書に対して積算されます。家族にとって大切な住まいですから、思う希望をたくさん出しておくことは重要なことです。私の経験からは、初めの見積り金額は大抵予算の1.2~1.5倍くらいの金額になることが多いです。ですから、仮に予算が3,000万円だとすると見積り金額が4,500万円になってしまうということです。さて、そこから1,500万円もの差額をどのように落としていけばよいでしょうか?

方法1:無駄な工事の見直し

無駄になっている工事はないでしょうか?それが本当に必要なのかを見ていきます。例えば部屋です。必要のない部屋を無理につくっていないでしょうか?容積率を全部使い切ろうとして、必要のない部屋をつくってしまったり、部屋数を増やすために小さな部屋をいくつも作っていないでしょうか?床面積が増えれば、その分工事金額は高くなりますし、小さな部屋が多いと、床面積に対して間仕切り壁や建具(ドア)などの工事要素が増えます。家族構成にもよりますが、一人一人の部屋が本当に必要なのか?むしろ家族全員が共有できる大きな空間がひとつあったほうが、工事費も安くなり、豊かな暮らしを享受できる場合もあります。

また、できるだけ廊下の面積をなくすプランを心がけるのもひとつです。廊下は、部屋から部屋へ移動するときにしか使われないスペースです。そのスペースのために床・壁・天井の工事が必要になります。廊下は、できるだけ必要最小限に抑えたほうが良いでしょう。

また、窓の数を減らせないか?内部建具の数を減らせないか?家具を減らせないか?数が減れば、その分減額になります。

まずは、「その工事必要ですか?」と一つ一つの項目に対して見直すと大きな減額になります。

方法2:後からできる工事は、後で

新築のときに理想的な姿になっていれば、それに越したことはないですが、予算に合わせなければならない今は、後からできる工事は今はとりあえず我慢するのも手です。それは、工事をしてしまってから、「結局あまり必要なかったな」ということもあるからです。例えば、家具工事で備え付けで付けたけど、後で邪魔になってしまったり、あるいは後からでもできる外構工事などです。これは、建物本体とは切り離されていますので、今工事をしても後から工事をしても、その時の工事費だけかかることになります。逆に後からでは変えようのない隠れてしまう部分。例えば、耐震性や耐久性に関わる構造体や断熱性能などは、できれば後回しにせず、新築時にケチらないほうが良いと思います。

方法3:仕様変更をする

これは、先に検討しがちですが、少しずつ仕様変更をしても全体金額からしたらそれほど減額にはなりません。逆にあまり減額にはならないのに、できてしまってから満足できるものではなくなってしまう恐れがあります。できれば、全体的に仕様を諦めてしまうのではなくて、諦めないところと諦めても良いところのメリハリをつけて仕様変更をすると良いでしょう。

やらないほうがいいこと

根拠なく値下げの交渉をする

何の根拠もなく「安くしてください」と値下げ交渉をすると、それは必ず工事にしわ寄せがおきます。つまり、予算上の無理があった分、工事のどこかで工事の質が落ちてきてしまうということです。見えないところでの材料の質の低下や労務費を減らすために急いで工事を進めた分、丁寧さを失った工事となる可能性が出てしまいます。なるべく合意の上での減額作業を進めていきましょう。