木造住宅の基礎は、建築の荷重を地盤に伝える重要な構造です。しかし、建築の基礎は、工場などで作ってきて現場に置くのではなく現場で職人の手によって作り上げていくものです。人の手によって一つ一つ作るものですから、二つとして同じものにはなりません。作っている間の天候や気温などによって、品質の管理の仕方も異なってきますが、ある程度の安全率(施工誤差が生じたとしても基準以上となること)をみて施工されるのが一般的です。

そのような基礎がどのようにできるのか。当社の工事の一例をご紹介します。

基礎工事で最も重要なことの一つは、基礎の高さが一定となっていることです。そのため水平の基準を作ります。この遣り方を基準に工事をします。

ある一定の高さまで地盤を掘削します。根ぎりとも呼ばれます。先に地盤改良で施工した杭頭が現れます。地盤改良がなかったり、別の工法の場合は、このようにはなるとは限りません。

温暖な地域では、無いことのほうが一般的ですが、今回は地盤と基礎との間に断熱材を敷き込みました。

その上に捨てコンクリートを打設します。これは、構造上必要なコンクリートというよりは、その上の構造上重要な基礎コンクリートを施工するための下地づくりです。

捨てコンクリートが乾いて、その上に墨出しができるようになったら、鉄筋を配筋します。鉄筋が捨てコンの上に直に乗らないようにモルタルのスペーサーで浮かせて、一定間隔で組んでいきます。これが組み終わったら、配筋検査を行います。配筋検査では、設計図書通りの配筋がされているか、かぶりが取れているかなどチェックします。

耐圧盤コンクリートを打って、立ち上がりのコンクリートの型枠の位置とアンカーボルトの位置、ホールダウン金物の位置を一ヶ所ずつ確認します。極端にずれている物があれば、コンクリートを打設する前に修正しておきます。

鋼製型枠の場合は、一定の基礎幅を固定するために下端と上端を幅止めで固定します。

下端の幅止めは、立ち上がりのコンクリートと一緒に打ち込まれるものです。黄色い棒は、高さの基準を作るためのトンボです。これは、コンクリートと一緒に打ち込んでも構造上問題があるものではありません。この上の高さはセルフレベリングの高さ。コンクリートは、その下1cmくらいの高さにしておきます。なぜなら、これだけの面積を人の手によってコンクリートの高さを一回で揃えることは非常に困難であることから、天端をセルフレベリングにすることで平滑にすることができるからです。

打設するコンクリートは、設計通りの基準になっているか強度試験を行います。これによってコンクリートの品質が間違いないかを確認します。

黄色いトンボの下のラインに高さを合わせてコンクリートを打設します。

その後、セルフレベリングを流して、高さを水平に調節します。

コンクリートが硬化したら型枠をバラします。立ち上がりの根元の部分には、コンクリートの液状の部分であるノロが出て、凹凸が生じるので、それらを斫り取ってあげるときれいに見えます。

いかがでしたでしょうか?基礎工事は、見た目以上に品質管理に神経を使います。これから、家を建てる人の参考になれば幸いです。

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